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サンパウロで生まれバンコクで育った息子と、オヤジの「対話」(ダイアログ)を通じて世相を読む挑戦!

by dialog25501122
 
2014東京六大学応援団戦春の陣(気になったこと)
 【オヤジ独白】東京六大学野球は第5週が終わり、勝率順に慶応、早稲田、明治がAクラス。今季の試合運びをみるとやはり慶応が頭ひとつリードしており、最終週の早慶戦で早慶が今季の優勝を競う展開が現実味をおびてきた。この上はぜひ、立教に昨季見せた実力を発揮して慶応に一矢を報いてほしいし、早稲田には明治をやっつけてほしい。その上で、早慶戦で早慶のどちらかに優勝が決まることになれば、神宮球場はファンならずとも久々に大いに盛り上がるはずである。

 さて、第5週を終えて各論はあと早大を残すだけだが、その前にあえて言及しておきたいことが出てきた。11日の慶応―法政2回戦でのことである。試合前の練習の気合の入れ方は、双方ともがっぷり四つの互角。とくに法政は新1年部員の声の出もよくなった。僕が注目している2年、3年の下級生部員は慶応、法政とも、練習段階からやはり手抜きがなく、熱のこもった声と懸命の拍手で、好感がもてた。

 試合は5―0と、慶応が一方的に法政を負かした格好だが、法政には少し不運もあった。デバガメカメラマンの出没である。

 六大学野球では時々、デバガメカメラマンが忘れた頃に出てくる。昨季は、学生応援席に近い内野席で、勇猛果敢な常連の男性の一人がデバガメの首根っこをつかんでスタンドの外につまみ出し、球場関係者に引き渡した。

 慶応は、通路に「撮影禁止」の立て看板を立てて注意喚起をしている。また昨季は、立教の場合、幹部だった青木君がチアの時間になると通路に立ってデバガメの出没に注意を払っていた。各大学ともデバガメかどうか見極めに苦慮しているようで、いきなり注意していいものかどうか迷うケースもあるようだ。

 ところが11日の慶応―法政2回戦でデバガメとおぼしきカメラマンについては当初なかなかわからなかったようだが、途中で主将・隠岐君が気づき、このカメラマンの2台のカメラの撮影画像をチェックする事態に発展した。その時、ちょうど法政の攻撃中で、しかもチャンスの場面。学生応援席の中央舞台では「チャンス法政」が始まりかけ、下級生3年の風間君が、カメラの画像をチェックしていた隠岐君を呼びに行ったが、もたついているうちにその回の攻撃は無得点で終わってしまった。結局、隠岐君はこのデバガメのことが最後まで尾を引いたみたいで、かわいそうだった。

 こうした場合、どうするべきか。六大学野球の応援の常連は、許可のない撮影が禁じられていることはわかっているので、チアの時間にカメラを向けることはまずない。カメラを向けるのは、それをわかっていない初めての人か、華やかなステージに魅せられた悪気のない人か、最初からデバガメ目的のカメラマンかのいずれかだろう。

 慶応のように、試合直前まで学生応援席と内野席の通路の目立つところに「撮影禁止」の立て看板を立てて注意を喚起するのも一策だろう。また、応援部員がとくにチアの時間の際に内野席に近い通路にいて目を光らせるのも防止策になると思う。

 この日の場合、法政の攻撃回でしかもチャンスの場面で主将自らが内野席に乗り込んでカメラ画像のチェックを始めたものだから、ちょっと後味が悪かった。主将自らがチェックをするのは主将としての責任の発露といえるが、攻撃の応援の最中で、ほかの選択肢はなかったものか。

 各大学とも校友会や応援部のOBたちのために、学生応援席の前方に特別席が用意されている。法政の場合も他大学と同様、いつも決まったOBの人たちの顔ぶれが多い。そのうち何人かは孫ほど年が離れた応援団員を激励したり、あるいは注意をしたりする時がある。デバガメカメラマンの件も試合前、OBの一人が隠岐君に注意をしていた。OBの発言は絶対服従だが、孫のような団員のために、このOBがOBの名の下にデバガメのところに行って直接注意してもよかったのではないか。

 また、この特別席には時々、本来ここに座る資格のない学生、一般が迷いこむことがある。これも常連はわかっているので、そこに敢えて座ることはまずないが、何も知らずに悪意なく座っていた人の排除の仕方が、この日の法政特別席のやり方はまずかった。僕が見た範囲では2人が迷いこんですわった。これに対し、温厚そうな顔つきのOBの1人が事情を説明したらこのうちの1人はすぐに納得して「すみません」と言って別の学生応援席に移動した。しかし、もう1人については、別のOBが叱りつけて排除した。揚げ句の果てにこのOBは「バカか」と口にした。

 これでは、すっかり興ざめである。特別席にすわるOBの中には、このエリアがあくまで崇高な特別かつ神聖なスペースで、関係者以外はたとえ迷い込んだとしても厳しく注意して追い払おうと躍起になる人が見受けられる。そればかりに気を取られているから、母校の応援にも気はそぞろとなる。

 この日の法政は、舞台の上でリーダー責任者の住友君が何度も水をかぶって自らをしきりに鼓舞し、その燃えたぎる闘志が学生応援席や近くの内野席にも伝わってきたが、この一件ですっかり冷めてしまった。OBの名にあぐらをかいて、応援団の学生の足を引っ張ってしまった形である。学生たちはOB連中に何も言えないだろうから、よけいにかわいそうに思えた。

 とくにこの日は3年部員の風間君、長崎君が試合中、2年部員を厳しく指導して回るなど、さすが法政応援団と思える場面が何度もあったし、2年部員の龍口君が何度も叱られながら、それでも汗だくになって一生懸命大太鼓を打っていた姿に感動した(試合が終わるころ、彼の学生服の背中は汗で塩が吹いて、立教のユニホームのような縦縞模様がくっきりできていた)が、全体の感想としては、特別席のOBが全体の足を引っ張ってしまったという印象である。

 たかが応援、されど応援。学生応援席ばかりでなく特別席に陣取るOBたちも、みずからをお客様のように扱われることに安住せず、率先して現役の応援団の学生たちを勇気づけ、励まし、守ってやるべきだと改めて思う。
by dialog25501122 | 2014-05-12 12:11
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